家族の成長と家(間取り等)との関係について
<目次>
はじめに(間取りの作成について)
間取りを作成してみて思うのですが、クライアント様の要望はいつの時点での要望なのでしょうか、ReAfPieは間取りを作成する際は、クライアント様の要望にできるだけ、応えるように間取りを作成しています。理由としては、家づくりは以下の要素が大きく関係するため、クライアントの意向を尊重する必要(正解がない)があるからです。
- クライアントの育ってきた環境(家)
- クライアントの家族構成(人数・年齢)
- クライアントの趣味・ライフスタイル
- クライアントの夢
上記について例を交えて話をしてみたいと思います。
1.クライアントの育ってきた環境(家)
例えば、
- 実家が広いエントランスだった人は広いエントランス(1間以上)が普通と考えます。
- 雨の日に洗濯ものが屋内または屋根付きの屋外で干すことができるスペースのある家で育ったひとはそれが当たり前と考えます。
- 広いパントリーがある家で育った人は広いパントリーが必須と言います。
- 外に倉庫(物置)がある人はそれが当たり前だと考えます。
2.クライアントの家族構成(人数・年齢)
例えば
- 2世帯住宅やお子様が多い大家族の場合は当然部屋数が多くなります。
- 小さいお子様がいる場合は、小さいお子様目線が最優先となります。
- 小学校高学年のお子様がいる場合は、勉強環境の確保が優先となります。
- 思春期のお子様がいる場合は、洗面所・脱衣所やクローゼットの配置に配慮する必要があります。
3.クライアントの趣味・ライフスタイル
- キャンプ、スキー、ゴルフ、釣りなどが趣味の方はそれらの収納場所が必要となります。
- 音楽・映画鑑賞が趣味の方の場合は音響について配慮が必要となります。
- 来客及び宿泊客が多いクライアントの場合は、そのための部屋等の確保が必要となります。
- 家で仕事をされる場合は、書斎(仕事部屋)が必要となります。
- 本・CD等が多いクライアントはその場所が必要となります。
- ケーキ作りが好きな場合は、その設備(ガスオーブン等)、道具及び材料の保管場所が必要となります。
4.クライアントの夢
広くて明るいリビング、すっきりとしたキッチン、シューズクローク、インナーバルコニーなどいろいろと夢があります。
以上のようにクライアントによって要望する事項はかなり違いますので、ReAfPie(設計者も同じだと思います)は、通常クライアントの要望を尊重しながら「物理的・予算的に可能」な範囲で優先順位をつけながら設計しています。
本題(家族の成長と家について)
前置きが長くなりましたが、今回、ReAfPieが話をしたかったのは、見出しにあるように「家族の成長」についてです。クライアントの要望と言っても、家の計画時点での要望が大きく、お子さんが成長した将来(数年後)まで、想定していないケースが多いのではと考えます。
そのため、反省(こうすれば良かった)例を挙げながら考えてみたいと思います。
例)
<収納の問題>
ファミリークローゼットがあまり大きくなく、大きくなったお子様の衣類が収納できない※お子様(特に女性)が中学生にもなるとかなりの衣類・靴の量となります。
- お子様が大学生になり、子供部屋のクローゼットに収納できなくなった。
- すっきりとしたキッチンを夢見たが、キッチン用品(ミキサー等)、ポット、電子レンジ、ポット、コーヒーメーカー、等が多くてカウンターに物が多く雑多になった。キャビネットの中に入れて、外から見えないようにしたが、使いづらかった。
- 思ったより食器が増えて食器棚が不足した。
- 自転車は1台の前提であったが、子供も乗るようになったので、駐輪スペースが不足した。
- スーツケースを1人1台保有したので、保管場所がない。
- 節句・正月用具(雛飾り、兜、お重、お椀等)の保管場所がない。
- 子供の部活の道具を収納する場所がない。
- ピアノを買った。
<使い勝手>
- 2人のお子様でも1部屋にしてしまった。※後からの間仕切り費用もかなり必要です。
- 勉強はリビングでするという前提で子供部屋を小さくしたが、自分の部屋で勉強するようになった。
- 大人しかいない前提で、かっこよく階段、手すりを作ったが、隙間が大きすぎて赤ちゃん・ペットがいると危険
- 外干し前提にしたが室内干しスペースも欲しくなった。
- 室内干し前提で、バルコニーを無くしたため、外干しができない。
- 宿泊客がいない前提としていたため、子供の友達や親族が泊まれない。寝具を保管する場所がない。
- 大型の車を購入しない前提で駐車場を設計したが、子供が多くなり大型の車が欲しくなっても駐車できない。
- 給湯器の設置場所が悪く、帰宅が遅い子供の深夜の入浴で給湯器がうるさい
- 手すりを設置しようと思ったが、補強が入っていない。
- 思ったより電源の必要な機器(携帯充電用含む)が多く、コンセントが不足する。
他にもあるたくさんあると思いますが、いろいろと生活していくと問題が発生しますね。田舎あるあるですが、田舎の場合はすぐに「物置」を外に置いたり、増築して対応したりしますが、都会ではそんな土地ってないですよね。また、後で増設する場合は、見た目も悪くなりますし、費用も増加します。
そのため、今の想定だけでなく、将来の想定も少し考えた方が良いと思います。そして、費用があまり増加しないものは手当するべきだと思います。
しかし、小さいお子様がいる共稼ぎの場合は、将来のことよりも「今」を優先せざる負えないのも実情だと思いますので難しいですね。
まとめ
結論がなく中途半端になりましたが、ReAfPieが話をしたかったのは、当たり前のことですが、「将来(お子様の成長)」した時のことも考えて間取りを作成した方が良いということです。
※といいながら、お子様が出て行った後や、お子様が同居することなどまでは考えなくて良いと思います。なぜなら、20年後はどうなっているか分からないためです。
参考になるかどうかは分かりませんが、ReAfPieの失敗及び対応策について話をしたいと思います。
ReAfPieの反省及び対応策
- 子供の遅い帰宅の入浴の際の給湯器の音が寝室に響く(隣地が擁壁のため物理的に難しかったのですが、もう少し検討するべきだったと後悔しています。)→対尾策なし
- 3個のスーツケースの保管場所は想定していなかった。なお、ReAfPieは保有していません。(スーツケースの保管場所なんて全く想定外でした)→吹抜のキャットウォークに置いています。
- 女性の靴(特にブーツ)の数は想定外でした。(稼働棚の棚板の枚数は多めに発注はしていたが、ぎりぎりの状況。)→シーズンオフのブーツは寝かしてカゴに収納しています。
- 妻がケーキ作りにはまったので、ケーキの型等の器具の保管場所が不足→ガスオーブンは何とか設置(ガスコックも追加)ケーキの型はカゴにいれて収納しています。
- 妻がテーブルコーディネイトにはまったので、食器(特にティーカップ)の保管場所が不足→和室にタンスを購入(他に置く場所がなかったため)して引き出しの中に一部避難しています
- 犬を飼いだしたので、ドックフード、ペットシートの保管場所が必要→壁面収納のニッチに棚板を増設して対応しています。
- 子供の衣類の収納が不足→ReAfPieのシーズンオフの衣類を寺田倉庫のMINIKURA(200円/箱・月)に保管してスペースを確保
- 夫婦でゴルフを始めたのでゴルフ道具の増加→WICの通路に何とか収納
- 車は当初から階段1段分を利用して全長5000mmまで止めることができるように設計済
- 客用布団、冬用布団は布団の収納バックを活用してコンパクトに保管
- 外部に倉庫を設置(ガーデニング用品・高圧洗浄機を保管)
- 収納可能な屋外用ベンチを購入(醤油・お酒等の調味料を保管、冬場は野菜も保管)
など苦肉の策により、娘二人が大学生・社会人になっても何とか対応しています。
ReAfPieが言うのもなんですが、「家づくりは難しい」ですね。ReAfPieはそんな反省も踏まえて皆さんに寄り添いたいと考えています。
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