住宅の壁面収納(システム家具)について考えてみる
はじめに(壁面収納とは)
家を計画する際に「壁面収納(システム家具)」を並行して考える方も多いと思います。ここでは、壁面収納について考えてみたいと思います。
そもそも壁面収納とはどういうものを言うのでしょうか。単に壁に設置したものも壁面収納というのでしょうか。広義には「壁にくっついた収納」のことをいいますが、ここでは、以下に定義いたします。
- 家具の高さ、奥行き、材質をそろえたもの
- 壁面を天井まで収納できるようにしたもの
- 壁面の大部分を収納としたもの
壁面収納の製品は「すえ木工」「キュビオス(パナソニック)」「バモワナ」などの家具メーカーが提供していますし、ディノス、セシールのような通販会社、ニトリのような家具屋も提供しています。これらの会社の商品は様々な形状(引き出し・棚・机等)及びサイズがありそれらを組み合わせて一体化させますので、「システム収納」ともいいます。
また、家蔵のような「無垢のフルオーダー」のものもあります。
壁面収納(システム収納)の特徴
ここでは、どの会社の商品が良いかどうかの比較をするつもりはありません。壁面収納(主にリビング)の特徴を説明したいと思います。それでは特徴を列挙してみます。
- 壁のサイズにピッタリと合わせることができる。⇒フルオーダーは当然として、セミオーダーの場合は、「フィラー(詰め部材)」を使用して壁面にピッタリと合わせることができます。そのため、見た目が良く、無駄なく、たくさんのものが収納できます。
- 様々な形状を組み合わせることができる。
テレビボード、AVラック、本棚、引き出し、収納机など様々な形状のラックを組み合わせることができるので、非常に使い勝手が良いです。スピーカーも組み込むことができます。(音は保証できないかもしれません) - 耐震性に優れている
壁・天井と緊結しているので耐震性に優れています。また、扉も通常「地震対策」されていると思いますので、安心です。
壁面収納購入時の注意点
①フィラー(隙間対策)
セミオーダー品の場合は、ユニット家具だけではピタット合わないので、端は、フィラーという隙間用部材を使用するかオーダーで製作することになりますので、そのコストについても確認する必要があります。ReAfPieは、そのフィラー部分にDIYで棚を設置して利用しています。
②小口の仕様
製品によっては、小口が張り合わせで①安っぽく②剥がれやすいので注意が必要です。
③地震対策
壁面収納の固定方法(壁固定なのか。突っ張り棒なのか)を確認する必要があります。マンション用には壁に固定しない方法もあります。
④ユニットの組合せ
・棚、引き出し、クローゼット、机等の組合せ方法
・棚への扉設置の有無(扉が無いほうが安いですが、ほこりがつきますし、見た目注意が必要です。)ReAfPieは、全て扉付にしました。
⑤TVボードのサイズ
TVの大きさ(将来含む)を考えてサイズを決める必要があります。ReAfPieは、8年前に購入したので、ここまで大画面のTVが大きくなると予想していなかったので、52インチが限度となりました。
⑥マルチメディアコンセント(電源、LAN、TV同軸ケーブル、電話等)の設置場所および数
壁面収納にどのような機器を設置するかによってコンセントの種類・数が変わります。壁面収納に組み込むというよりも壁面収納の壁に設置する各種コンセントの検討となります。
※かなり重要ですので、早めに計画必要です。
設置例)TV、DVDレコーダー、ハードディスク、Wi-Fiルーター、プリンター、電話機、机
なお、Wi-Fルーターを設置する場所は、①部屋の隅ではなく、②扉を設置せず、③上の位置が良いです。
また、フィラー部分にお掃除ロボットのドッグ(基地)があるといいですね。
2010年にReAfPieが設置した壁面収納
メーカー:すえ木工
サイズ:2600mm×2200mm(下がり天井のため)
ユニット:TVボード(1200)×1 引き出し付棚ユニット(600)×1、棚ユニット(400)×1、上部棚+フィラーです。
反省点としては①Wi-Fiルーターのスペースおよびコンセント ②フィラーの壁に充電式掃除機用のコンセントを作っていれば良かったかなと思っています。
商品としては、鏡面仕上げで、地震対策もしっかりしており、非常に満足しています。反省点はReAfPieの想像力不足ですので、みなさまもよく考えて設置してください。

まとめ
壁面収納についてまとめると次になります。
メリット
- 収納がたっぷりとれる
- 部屋がすっきりとする(見せたくないものを隠すことができる)
- 地震対策ができている
- いろいろなユニットを組み合わせることにより様々な使い方ができる
注意点
- 壁面全体になるので圧迫感がでるかもしれないので、「色」に注意が必要
- 将来的なTVのサイズを考えてTVボードのサイズを決めること
- 使用方法を良く考えてコンセント(電源、LAN、同軸等)の場所・数を設置すること
さいごに
壁面収納の価格は決して安いものではありませんが、同じ収納量の家具を購入することを考えると価格だけを比較しても割安だと思います。
また、今回はリビングの壁面収納を考えましたが、キッチンも考え方は同じです。キッチンは、電子レンジ、ポット、炊飯器等の設置する器具の場所(コンセントの配置・数)及び使用方法を考える必要があります。AYANOのキッチン収納です。
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