旗竿地に広いバルコニーを配置した開放的な空間の家
概要
- 道路:南側道路
- 敷地形状:旗竿地 旗竿部分2.5m×8.0m 旗部部分 10.0m×10.0m
- 敷地面積:120㎡(36.3坪)
- 1階床面積:63.54㎡
- 2階床面積:48.64㎡
- 床面積合計:112.19㎡ (33.94坪)
- 収納割合:9%
課題事項
今回は典型的な旗竿地です。旗竿地のデメリットは、①日当たりが悪いこと ②外観が見えないことですが、メリットとしては、①同じ金額で広い面積の土地が購入できること(床面積が広く取れます) ②静かなこと です。そのため、デメリットを減らしてメリットを享受できるように設計することが必要です。
1階プラン
旗竿地はどうしても日当たりが悪いので2階リビングにしました。そのため、1階はほとんど日が当たりません。今回は南側隣地から1.8m下がって建物を建てていますので、春分の日位から秋分の日までは子供部屋には、日が差すと思いますが、寝室にはほぼ日差しは期待できません。また、寝室は建築基準法上の採光は確保できていないので、「納戸」扱いになります。
割り切りの問題ですが、実際、寝室に採光は必要でしょうか。また、仮に1階をリビングとしても間口が狭い場合、全ての部屋が居室扱いにならない可能性も十分にあります。
必要と考える方は本ブログは参考にならないので読まなくて結構です。
2階プラン
2階をリビング・ダイニングとしてます。そして、南側に広いバルコニーを設置(ダイニングの窓は、隣地から4.0m後退)していますので、ダイニング及びリビングには十分な採光を確保しています。
また、バルコニーが広く道路からも見えませんので、非常に静かな空間となっています。バルコニーの手摺は1600mm(人の視線の高さ以上)と少し高めにして、隣地の窓もあまり気にならないようにしています。ダイニングからは、バルコニー越に空を見ることができます。
2階内観パース
2階リビングのメリットの一つに勾配天井を利用した吹抜空間です。吹抜と広いバルコニーにより、とても開放的な空間となっています。住宅街で道路腰に外が見えてもあまり良い風景はありません(家が見えるだけ)ので、このような「内に開いた家」はいかがでしょうか。
十分に日が取り込めているのが良くわかりますね。
となりの窓からの視線が気になりません。また、ハイサイド窓からの日も取り込んでいます。
アプローチ及びエントランス
旗竿地ではどうしても建物が道路側から見えないので少し残念な気がするのは事実です。しかしながら、駐車場とエントランスの間におしゃれな門を設置し、エントランス前にお花を植えたらいかがでしょうか。「イングリッシュガーデン」風にしたり「露地」風にする方法もありますね。
まとめ
旗竿地も設計によっては開放的な素晴らしい家になると思いませんか。
概要を見ていただければわかると思いますが、今回は120㎡の敷地に112㎡の床面積の建物を建てています。また広いバルコニー(約12㎡)も作ることができています。同じ金額の土地であればおそらく100㎡弱しか購入できないので、このような床面積及びバルコニーを確保することはできません。確かに、1階の採光はあまり確保できていませんが、2階のリビング・ダイニングの採光及び開放的な空間は十分に確保できています。中途半端な家にするよりも思い切ってみたらいかがでしょうか。
また、2階リビングの部屋や納戸の部屋は売却するのが難しいと考える人もいるかもしれませんが、その家を買う人は「たった一人」ですので、尖がった(Edgeの効いた)家の方が競争力があると思いますよ。
ReAfPieとしては、旗竿地であっても、設計によっては素晴らしい家になると考えていますので、「内に開いた家」が好きな方は検討することをおすすめします。
その他の間取り(プラン)
- 2021年9月5日30坪の北側道路敷地の間取り編4(2階リビング・2階水回り・平行駐車場)
- 2021年7月31日30坪の北側道路敷地の間取り編5(2階リビング・2階水回り・垂直駐車場)
- 2021年7月25日30坪の北側道路敷地の間取り編2(1階リビング・1階水回り・垂直駐車場)
- 2021年7月9日30坪の北側道路敷地の間取り編1(1階リビング・1階水回り・平行駐車場)
- 2021年6月23日最近のニーズを全て満たした39坪の家(南東リビング)
- 2021年6月23日最近のニーズを全て満たした38坪の家(南西リビング)
- 2020年4月14日サーファースタイルの家(surfer’s house)
- 2020年3月8日90㎡未満の床面積の間取り(900mm・910mmモジュールの比較)
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