30坪の北側道路敷地の間取りについて5つのケース(間取り)を作成して考えてみる
<目次>
はじめに
ReAfPieの住んでいるエリアでは30坪の敷地に30坪の家を建てるケースが多いです。理由としては、サラリーマンが購入する家の予算の限界(概ね土地代4,000万円+建物2,500万円=6,500万円)だからです。
30坪の敷地の場合、間口が狭いケースが多いため。1階部分に日射を確保することが難しいです。そのためReAfPieとしては、2階リビングを推奨していますが、人によってこだわり(生まれ育った環境の違い等)あるので、1階リビングにする方も多いです。
また、間口が狭い場合、駐車場の配置も大きく影響します。
今回は、Reafp(間口6.75×奥行き14.8m=100㎡)の北側道路の土地(建ぺい率50%、容積率100%)を使って以下の配置による違いがどのようになるかを見てみたいと思います。
- 1階リビング、1階水回り(平行駐車)
- 1階リビング、1階水回り(垂直駐車)
- 1階リビング、2階水回り(準備中)
- 2階リビング、1階洗面 2階風呂
- 2階リビング、2階水回り
- ※赤字のプランは作成済ですが、黒字は準備中です。
敷地概要
比較のため同じ敷地を使用します。
- 道路:北側道路
- 敷地形状:長方形(間口6.79m 奥行14.83m)
- 敷地面積:100.73㎡(30.47坪)
- 建蔽率:50%
- 容積率:100%
ケース1 1階リビング、1階水回り(平行駐車)


今回は北側道路のため、南側に空間を確保したいと思いますので、道路と平行の駐車場で考えてみました。※平行駐車の場合の必要敷地は車の長さ×1.5倍程度とのことですので、本敷地では4.5mまでの車になります。
平行駐車場にしたおかげでなんとか4m弱の空間が南側に確保できました。
しかし、南側隣地に家が建設されるとこの空間では冬の日照確保は厳しいでしょうね。
※冬至の場合太陽高度30度で、隣地の高さ5mとすると当方側高さ1.5mの地点で日射を得るためには最低で隣地建物から約6m距離が必要です。
太陽高度55度(春分の日)だと1.8mとなりますので春〜秋の間は日照が確保できます。
1階リビング・1階水回り・平行駐車場についてのまとめ
<良い点>
- 家事が1階で完結する
- 洗濯動線がスムーズ
- 寝室が広くできる(書斎が確保できた)
- 寝室の日当たりが良い
<悪い点>
- 冬場のリビングの日照確保が難しい
- LDKが広く取れない
- 大型の車が駐車できない
<総論>
1階に玄関、LDK、水回りを配置するとLDKがどうしても狭くなります。
また、できるだけ建物を北に寄せても南側の空間は大きくは確保できないため冬場のリビングへの日照は限られたものになりますが、3月〜10月の間の日照は確保できると思います。
詳細については、1階リビング、1階水回り(平行駐車) をご確認ください。
ケース2 1階リビング、1階水回り(垂直駐車)
前回は北側道路のため、南側に空間を確保したいと思い、平行駐車場としましたが、今回は、大型車が駐車できるように、道路と垂直の駐車場で考えてみました。
垂直駐車場にしたため、平行駐車プランと比較して3m弱の空間しか南側に確保できませんでした。
南側隣地に家が建設されるとこの空間では冬の日照確保は厳しいでしょうね。
※冬至の場合太陽高度30度で、隣地の高さ5mとすると当方側高さ1.5mの地点で日射を得るためには最低で隣地建物から約6m距離が必要です。
太陽高度55度(春分の日)だと1.8mとなりますので春〜秋の間は日照が確保できます。
1階プラン
エントランス、エントランスホール及びシューズクロークは十分に確保できています。
水回りは北・東に寄せていますので、洗濯動線はキッチン⇔洗面となっていますので、スムーズかと思います。
※室内干しをするスペースがあると良いのですが、難しいですね。
リビングの階段下を活用して収納を配置していますので、使い勝手は良いと思います。
2階プラン
1階リビングとしたおかげで2階にはかなりの余裕ができました。そのため寝室8.5畳、子供室5.6畳となり、ウォークインクローゼット及び書斎も確保することができています。
まとめ
1階リビング・1階水回り・平行駐車場についてまとめてみたいと思います。
<良い点>
- 家事が1階で完結する
- 洗濯動線がスムーズ
- 寝室が広くできる(書斎が確保できた)
- 寝室の日当たりが良い
- 大型の車が駐車できる
<悪い点>
- 冬場のリビングの日照確保が難しい
- LDKが広く取れない
<総論>
1階に玄関、LDK、水回りを配置するとLDKがどうしても狭くなります。
また、できるだけ建物を北に寄せても南側の空間は大きくは確保できないため冬場のリビングへの日照は限られたものになります。
ケース4 建物概要 (1階洗面 2階風呂)
今回は、前回までの1階リビングとは違い、2階リビング、2階水回りのプランを考えたいと思います。
- 1階床面積:49.68㎡
- 2階床面積:48.44㎡
- 床面積合計:98.12㎡ (29.68坪)
- LDK面積:35.37㎡(9.7坪) 寝室・子供室面積:25.62㎡(7.75坪)
- 収納割合:9.92%
配置
前回①北側道路のため、南側に空間を確保したいと思いますが大型車が駐車できるように、道路と平行の駐車場で考えてみました。
今回は、平行駐車場にしたのですが、3m弱の空間しか南側に確保できませんでした。
そのため、南側隣地に家が建設されるとこの空間では1階の冬の日照確保は厳しいでしょうね。そのため、今回は2階リビング(上部吹き抜け)としています。また吹き抜け部分にハイサイド窓を設置していますので、冬でも十分な日射の確保が可能となっています。
※冬至の場合太陽高度30度で、隣地の高さ5mとすると当方側高さ1.5mの地点で日射を得るためには最低でも隣地建物から約6m距離が必要となります。
1階プラン
エントランス、エントランスホール及びシューズクロークが確保できました。また、1階に洗面を設定しておりますので、帰宅時や起床時に便利かと思いまs。
居室は、子供室4.5畳×2、主寝室6.5畳+3畳のWICですのでまずまずかなって思います。
主寝室が少し狭いですがWICが3畳ですので、ドレッサーはそちらに置くことも可能です。
2階プラン
2階リビングとして南側の広めのバルコニーに面してリビング・ダイニングを配置しています。
また、ワークスペースを北側に配置していますので書斎や家事室等に利用可能です。
脱衣室及び浴室は階段近くに配置しており、2階バルコニーで洗濯物を干すと洗濯動線は良いかと思います。
屋根の形状を片流れとし、リビング上部を勾配天井(吹抜)にしていますので天井が高く開放感のあるリビングになっています。また、南側の窓をハイサイド窓としていますので、冬場でも十分な日射の確保が可能となっています。
まとめ
2階リビング・2階水回り・平行駐車場についてまとめてみたいと思います。
<良い点>
- 洗濯動線がスムーズ
- 1階に洗面室を設置することができる
- リビング・ダイニングの日当たりが良い
- リビング・ダイニングの天井が高くなり、開放的な空間となる。
<悪い点>
- 子供室の日射確保が難しい
- 来客(宅配便)等の対応が難しい
<総論>
2階リビング・ダイニングにすると日射の確保及び勾配天井による空間の確保が可能になります。
また、洗濯⇒洗濯物干しがスムーズに完結します。
宅配便等の来客者の対応に階段の上り下りが発生することがネックですね。
ReAfPieとしては、2階リビングはデメリットよりもメリットの方がとても大きいと思いますがどうでしょうか。都心のような狭い間口の場合は有効だと思います。
ケース5 建物概要 (2階リビング、2階水回り)
今回は、前回までの1階リビングとは違い、2階リビング、2階水回りのプランを考えたいと思います。
- 1階床面積:51.34㎡
- 2階床面積:49.17㎡
- 床面積合計:100.51㎡ (30.4坪)
- LDK面積:32.07㎡(9.7坪) 寝室・子供室面積:33.06㎡(10.0坪)
- 収納割合:7.72%
配置
前回②北側道路のため、南側に空間を確保したいと思いますが大型車が駐車できるように、道路と垂直の駐車場で考えてみました。
垂直駐車場にしたため、平行駐車プランと比較して3m弱の空間しか南側に確保できませんでした。
そのため、南側隣地に家が建設されるとこの空間では冬の日照確保は厳しいでしょうね。
※冬至の場合太陽高度30度で、隣地の高さ5mとすると当方側高さ1.5mの地点で日射を得るためには最低で隣地建物から約6m距離が必要となります。
太陽高度55度(春分の日)だと1.8mとなりますので春〜秋の間は日照が確保できます。
1階プラン
エントランス、エントランスホールは、十分に確保できたのですが、シューズクロークは十分に確保できませんでした。
居室は、子供室5.5畳×2、寝室9畳+2畳のWICですのでまずまずかなって思います。
2階プラン
2階リビングとして南側のバルコニーに面してリビング・ダイニングを配置しています。
また、ワークスペースを北側に配置していますので書斎や家事室等に利用可能です。
水回りは階段近くに配置しており、2階バルコニーで洗濯物を干すと洗濯動線は良いかと思います。
屋根の形状を片流れとし、リビング上部を勾配天井(吹抜)にしていますので天井が高く開放感のあるリビングになっています。また、南側の窓をハイサイド窓としていますので、日射はとてもあると思います。
まとめ
2階リビング・2階水回り・平行駐車場についてまとめてみたいと思います。
<良い点>
- 洗濯動線がスムーズ
- 寝室が広くできる
- リビング・ダイニングの日当たりが良い
- リビング・ダイニングの天井が高くなり、開放的な空間となる。
- 大型の車が駐車できる
<悪い点>
- 子供室の日射確保が難しい
- 来客(宅配便)等の対応が難しい
<総論>
2階リビング・ダイニングにすると日射の確保及び勾配天井による空間の確保が可能になります。
また、洗濯⇒洗濯物干しがスムーズに完結します。
宅配便等の来客者の対応に階段の上り下りが発生することがネックですね。
ReAfPieとしては、2階リビングはデメリットよりもメリットの方がとても大きいと思いますがどうでしょうか。都心のような狭い間口の場合は有効だと思います。
0坪の北側道路敷地における5つのケースまとめ
いかがでしたでしょうか。首都圏で多い30坪の細長い北側道路土地の間取りについて5つのケースに分けて比較してみました。正直に言ってみなさんの育ってきた環境やこだわりによってどれが良いか変わってくると思います。
Reafpとして伝えないのはこれらの間取りを見比べて見て、ご自分のライフスタイルにあった家を見つけて欲しいことです。この敷地面積・形状で全てを満足することは難しいのでそれを理解した上で何を優先するかを見つけて欲しいです。
- 1階リビング、1階水回り(平行駐車)
- 1階リビング、1階水回り(垂直駐車)
- 1階リビング、2階水回り(準備中)
- 2階リビング、1階洗面 2階風呂
- 2階リビング、2階水回り
- ※赤字のプランは作成済ですが、黒字は準備中です。
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