空き家の対応策って本当にあると思いますか?

はじめに(空き家について)

今回は、少し、家づくりから外れて、数年前から政府・マスコミなどいろいろなところで話題になっている「空き家」について考えてみたいと思います。ReAfPieは街おこしにも興味があり、「持続性のある街づくりをテーマ」にいつも考えていますので、空き家対策もその一環になると考えています。

 

空き家とは(空き家の定義)

ところで、「空き家」の定義をご存知でしょうか。

実は、空き家の定義は2つあって以下の図のとおりです。

また、マスコミ等で「空き家率」が13.5%と騒いでいますが、それは、賃貸物件の長期空室や未利用の別荘も含まれています。そのため、平成25年度の「住宅・土地統計調査(総務省)」から賃貸物件及び別荘を除いた「空き家」は、5.3%とのことですが、鹿児島・高知・和歌山は10%を超えているそうです。(下図参照)5.3%を少ないと見るか多いとみるかは考え方次第ですが、20軒に1軒が空き家ということです。ReAfPieの近所でもおおよそ、そんな感じがします。

国交省資料http://www.mlit.go.jp/common/001172930.pdfより

 

また、2015年2月26日に施行された「空家等対策の推進に関する特別措置法」によると以下の定義となっています。

・国土交通省では1年以上住んでいない、または使われていない家を「空き家」と定義しています。その判断基準として、人の出入りの有無や、電気、ガス、水道の使用状況ないしそれらが使用可能な状態にあるか、物件の登記記録や所有者の住民票の内容、物件が適切に管理されているか、所有者の利用実績などが挙げられています。さらに空き家のうち、そのまま放置すれば倒壊等の危険性があるもの、衛生上有害となりうるもの、景観を損なっているもの、放置することが不適切である状態のものは、「特定空き家」に該当します。

 

今回話をしたいのは、「空き家対策(有効活用)」についてです。対策はどのようなものがあって、その対応策はあるとお考えですか。

 

空き家の対応策

政府・マスコミ・ほとんどの人にとって「空き家対策」は、「人が住むようになること」だと考えていると思いますが、本当にそれが対応策と言えるのでしょうか。確かにミクロ的には空き家に人が住めば空き家が1軒減ります。しかし、入居した人が住んでいた家はどうなるのでしょうか。すぐには空き家扱いにはならないにしてもどこかは必ず空き家になります。なぜなら人口が減っているからです。人口が増えていれば子供の独立による世帯数の増加ということもありますが、現状は空き家に人が住んだ=空き家対策にはならないとReAfPieは考えます。

 

ReAfPieが考える対応策は次になります。

  • 空き家をリフォームして住居として賃貸する
  • 空き家をコンバージョン(リフォーム)して店舗・ゲストハウスにする
  • 空き家を解体して駐車場にする
  • 空き家を売却する

ReAfPieは不動産業界の人間ですので、不動産が使用されことが「有効活用」と考えるからです。

 

と言いながらReAfPieのかんがえる対応策(有効活用)はできているでしょうか。結論から言ってあまりできていないと思います。あまり、マスコミ等では言われませんが、理由は以下です

  1. そもそも空き家及びその土地に資産価値(利用ニーズ)があまりない
  2. 所有者が痴ほう等により判断能力がなくなっているため、有効活用が難しい
  3. 面倒くさい、他の親族ともめたくない、また、保有コストは高くない

 

1.資産価値がない

まずは、1の資産価値がない点から話をします。

「不動産だから資産価値があるはずだ」とお考えの方も多いと思いますが、首都圏・関西圏・中部圏・政令都市の近郊であれば、資産価値はあると思いますが、首都圏・関西圏・中部圏・政令都市の近郊以外の土地はかなり厳しいです。先日老後の住居に千葉県の「いすみ市」の物件を調べてみたところ特急停車駅である「大原駅(東京駅まで特急で1時間強)」の徒歩圏で10万円/坪以下でした。ということは60坪で600万円です。

仮に土地の資産価値が1000万円であったとしても、築30年以上の家であれば、フルリフォームが必要になりますので、お風呂・キッチン・トイレ等の住宅設備の交換及び内装の貼替だけでも200万円を超えてきます。ましてや、間取りの変更、外壁・サッシ・屋根の更新及び耐震補強をすると400千円/坪⇒1000万円以上程度は必要となる可能性が高いです。そのため、東京・京都・奈良のような観光地で「店舗」「ゲストハウス」のように確実に高い賃料が望める立地でないと普通は、踏み切れないと思います。

土地の資産価値が1000万円未満の土地であればなおさらです。

2.所有者の認知症等による判断力の低下

2についてですが、所有者の判断力がなくなると当然、有効活用等は一切できなくなります。「不動産の処分」及び「大きな工事発注」などは当然できません(なぜなら、その取引は「取り消すことができる」からです)。「法廷後見人」を選任すればできるのではとの考えもあるかもしれませんが、裁判所の許可が必要ですし、有効活用は許可はほぼ却下されるそうです。(売却は承認される可能性が高いそうです)また、資産価値の低い土地は所有者が不明な場合も多い(相続登記未登記等)です。

3.面倒くさい

最後に3の面倒くさい・他の親族ともめたくないですが、以下がそろっていない限りトラブルの元になるからです。兄弟(相続人)が複数いる方はもめたくないと思います。

  • 所有者に判断能力があること ※そもそも判断能力がないのにやったらダメです。
  • 相続予定者が少数で分割する財産があること ※有効活用したことにより売却が難しくなる可能性があります
  • 所有者及び相続予定者との間できちんと合意が取れていること ※勝手にやると他の親族からクレームになりますよね

 

空き家対策のまとめ

まとめると、空き家対策が可能な条件は以下となります。

<必須条件>

  • 所有者が判断能力があること
  • 所有者、相続予定者間で合意ができていること
  • 利用者(所有者)に目的・理由(使命・相続税対策・収益確保)があること

<どれかに該当>

  • 資産価値がある土地または建物で投資(リフォーム費用)に見合った収益(賃料)を確保できる立地または建物であること
  • 築浅の建物等でリフォーム費用が大きくないこ

 

空き家対策が難しい理由のまとめ

空き家対策が非常に難しい理由を再度まとめてみたいと思います。

  • そもそも空き家及び土地に資産価値(利用ニーズ)が低いこと
  • 空き家はほとんど高額のリフォーム費用が必要なこと
  • 所有者が意思決定する判断能力を失ってケースが多いこと

 

いかがでしたでしょうか。空き家対策が非常に難しい(ほとんど無理)ということがお判りでしょうか。

 

行政も「空き家対策」が非常に難しい理由を正面から受け止めてから考える必要があると思います。

空き家対策の成立条件

ReAfPieとしては、全ての物件ではありませんが、次の条件であれば、立地、建物の状況によっては利用可能ではと思います。ただし、その場合でも所有者に意思決定能力があることが大前提です。

  • 空き家対策を考える人の強い熱意・使命感があること
  • 土地にポテンシャルがあるか、建物の大規模リニューアルが不要なこと
  • 賃料は歩合賃料(売り上げが一定水準に未満だと無償)
  • 期投資(リフォーム費用)は、貸主の負担または行政補助金

要するに、なリスクは所有者または行政が負担するので、とにかく人を集めて・にぎわいを作ってくださいという切羽詰まった人からの要請が必要ということです。。成功している事例もほとんどこの形ではないでしょうか。

行政のように、お金も人も出さずに口だけだしても不可能ということです。

 

最後に

たまたまネットで「東吉野村」のシェアオフィスがあったので読んでみたのですが、このシェアオフィスを運営されている方の場合、以下が揃ったのではないでしょうか。

  • 自分で使用し、自宅を兼ねる。※自分の工房及び自宅であれば、リニューアル費用は捻出しやすい
  • 立地・建物の状態が良かった ※良く知っている場所ですが、高見川の横で東吉野村では一等地です。
  • 行政及び地域の協力があった ※記事を読むと「国・県・村」からの補助金があったようです。

 

 

 

 

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