土地を購入して注文住宅を建てる場合の住宅ローン

はじめに(住宅ローンとは)

家づくりにおいて住宅ローンをどこで、どの方式で借りるかは非常に重要です。借入金融機関・借入方法によっては、支払い総額がかなり変わってきます。

しかし、金融機関の提供する住宅ローンは条件の違いにより種類が多く、単純に比較するのは難しいです。理由としては、変動金利と固定金利で金利を比較したり、融資手数料が0円と融資手数料が2%のものをで金利を比較したりするからです。また、ネット銀行とリアル銀行は単純に金利差だけで比較しても良くないです。理由としては審査等にかかるコストが違いますのでネット銀行の方が支払総額が少なくなる傾向があります。しかし提供商品が少なかったり、対面によるサポートがなく不安になったりするのも事実だからです

以前金融機関で働いていたので思うのですが、金利(支払い総額)の違いは借入人のニーズ(考え方)によって変わるのが大半(審査が厳しければ比較的金利が低く、審査が緩ければ比較的金利が高いなど)だと思います。そのため、借入人のニーズを中心に検討してみたいと思います。

 

金利方式(変動、一定期間固定、全期間固定、ハイブリッド)について

  • 変動金利と固定金利の違いは分かりやすいと思います。簡単に言えば「金利がこれから上がる」と考える人は「固定金利」。「「金利がこれからも上がらない」と考える人は「変動金利」を選択する方が多いと思います。変動金利で注意するのは、金利が数%上がっても支払うことが可能または、繰り上げ返済可能な人以外はご注意ください。なぜなら、3000万円の3%の金利上昇は、90万円⇒約8万円弱/月の支払額増になるためです。はっきり言って将来「金利が上がるか、下がるか」は誰にもわかりませんので、現在の変動と固定の金利差(約1%として 3000万円で約3万円弱/月支払い増)との違いを考慮して考えることをおすすめします。(この30年間は低金利ですが、その昔は金利が7%を超えた時期もありました。)固定金利は、金利上昇に対する一種の「保険」だと考えれば良いです。

また、一定期間固定を選択する方は注意が必要です。というのは、10年固定を選択した場合、同じ金融機関で10年後も継続すると仮に市場の金利が今と同じ水準だったとしても「優遇(引下金利)レート」が確実に上がる(パンフレットを良く見ると記載されています)ためです。そのため他の金融機関への借換も視野に入れる必要があります。なお、その場合融資手数料及び登記費用等がその際にかかりますが、借り換えが可能であれば借り換えを検討した方が良いです。

そのため、「変動」と「固定」を組み合わせた「ハイブリッド型」にして金利が上がってきたら、「変動」の分を繰り上げ償還するという方法もあります。但し、金融機関によっては対応できないかも知れないのでご注意ください。

 

ネット銀行かリアル銀行か

ネット銀行は、確かに金利水準は低いですが、審査や手続きが少し不安だと思います。リアル銀行の場合はだいたい自宅・会社の近くにあると思いますので、不安に思うことをいろいろと相談できます。例えば、先ほど話しをしました金利方式をどうするか、つなぎ融資は可能かなどについて相談できます。

金利・融資手数料・保証料について

ネットによる比較サイトで、簡単に「支払い総額」を比較できますので、予定期間まで借りる方はその「支払総額」で考えれば良いと思います。金融機関によっては、「融資(事務)手数料」を高くして、金利を低くしてところもありますので、あくまでも「支払総額」でお考えください。しかし、短期で繰り上げ返済を考えているかたは融資手数料の低額な方が良いかもしれません。

団信保険について

団信保険と言っても一般的な「死亡時のみ」に加えて「三大疾病、就業不能特約」なども付けることができる金融機関もあります。「三大疾病、就業不能特約」は確かに魅力的ですが、「保険料」または「金利」が確実に上がると思いますので、単におまけとして考えるのではなく、その追加金額がその保険に対して見合っているかどうかを検討する必要があります。例えば3000万円で0.3%の保険料とすれば、年間9万円(8千円/月弱)また、他の保険で同じような保険に加入している場合は二重になりますので必要性をご検討ください。

また、「三大疾病、就業不能特約」についてですが、どのような場合に支払われるかの支払条件についても要確認です。保険は「発生確率」が全てですので、実際に保険が支払われるケースがどのようなものかを確認してください。

つなぎ融資について

土地を購入してから注文住宅を建てる場合は、ほとんどのケースで「つなぎ融資」が発生するかと思います。土地代を現金で支払うことができる方でも通常は、建物の請負代金は段階で払う必要があります。そのため、つなぎ融資をしてくれる金融機関かどうかも非常に重要な選択基準になります。

つなぎ融資は金利が高めでかつ融資手数料もかかりますので、一回で完結する住宅ローンよりも費用がかさむことを押さえてください。

審査について

簡単に言って、金利の低いところは審査が厳しいです一般的に金利が低いのはネット銀行⇒都市銀行⇒地方銀行⇒リース会社の順です。私の主観ですが、、ネット銀行は、書類審査だけですので、①勤務先 ②年収 ③勤続年数 ④自己資金額でほぼ判断するのではないかと考えます。都市銀行は、勤務先と言っても銀行として取引のある勤務先であったり、過去の取引内容などを少し評価するのではないかと思います。地方銀行は基本的に都市銀行と同じだとは思いますが、勤務先が上場企業でなくても銀行と取引のある地元企業は評価するのではと思います。リース会社は自己資金があまりなくても貸してくれる可能性はありますが、その分金利は高くなります。

また、不動産会社・工務店の提携ローンも比較的審査がスムーズだと思います。

大手企業で、年収があり、勤続年数が長い(転職履歴がない)場合で自己資金がある場合は、おそらくどこでも審査は容易だと思いますが、勤続年数が短かったり、自己資金があまりない場合は、勤務先のメインバング、取引期間の長い金融機関も候補先の1社に加えることをお勧めします。前に記載しました通り、注文住宅の場合は「つなぎ融資」をするケースが多いのでその場合は、「つなぎ融資」⇒「フラット35」への借換えも一般的だと思います。つなぎ融資をすることも踏まえて金融機関を選定する必要があります。

私の経験から言いますと、①転職歴のある人(最近は変わってきたかもしれませんが)②自己資金額の少ない人は審査が厳しくなる傾向が高いですので、ご自身の経歴等をきちんと把握する必要があります。

借り換えについて

10年固定の場合は10年後に確実に金利が上がりますので、その時点で市場の金利があまり上がっていない場合、借り換えを検討することをお勧めします。また、固定金利や変動金利でも金利が借入れた際の金利より下がった場合(現時点ではあまり想定はないかもしれませんが)は、借り換えを検討することが望ましいです。

変更後の金利差と借り換え手数料等の比較は、いろいろな比較サイトで可能ですので、割愛いたしますが、ここで気を付ける必要があるのは、「団信保険」に加入できるかどうかです。借換えの前に病気等にかかっていた場合団信保険に加入できない可能性がありますので、注意が必要です。私も、病気になって借り換えができずに病気が完治してから3年後にやっと借り換えができました。

若い時は、健康についてあまり考えないですが、50歳に近づくと病気になるケースが多いので注意が必要です。

まとめ

金融機関及び住宅ローンの種類の選定方法は以下となりますので、1から順番に範囲を絞り込んで検討することがスムーズ(比較し易い)です。

  1. つなぎ融資:つなぎ融資が前提となるのであれば、つなぎ融資をしてくれる金融機関が必須になります。
  2. 金利方式:ご自身の性格、資金力を考慮して変動、固定、一定期間固定、ハイブリッドから選ぶといいと思います。
  3. ネット銀行かリアル銀行か:金利水準だけでなく、「安心感」「相談」「利便性」を考慮にいれてご検討ください。また、リアル銀行の場合、住宅ローンを組むとVIP待遇してくれる銀行もあります。
  4. 金利水準・融資手数料・保証料:上記の金利方式、ネット銀行またはリアル銀行を決めた上で比較サイトで計算した「総支払額」を比較すれば良いと思います。
  5. 審査:一般的に「ネット銀行」「都銀」「信託銀行」は金利は低いですが、審査は厳しいと言われています。③で選んだ金融機関から事前審査をしてみると良いと思います。
  6. その他:借換えは、団信保険に加入できるかが重要ですので、借換え前提は注意が必要です。

追加情報

金融機関の融資は、「支払い能力」から算出しますので審査を受ける前に以下の準備をすることをおすすめします。金融機関との交渉ではできるだけ「悪い情報」は見せないようにしてください。彼らは「疑うことが仕事」です。

  1. クレジットカードの整理または使用限度額の引き下げ
  2. 自動車ローン、フリーローン等の繰上げ返済

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